永井 紗耶子『木挽町のあだ討ち』Audible感想とレビュー【ナレーションが豪華な時代ミステリー】

Audibleレビュー

永井紗耶子さんの『木挽町のあだ討ち』は、

第169回直木賞第36回山本周五郎賞を受賞した時代小説です。

江戸時代の芝居町・木挽町(こびきちょう)を舞台に、

ある雪の夜に起きた「仇討ち(あだうち)」の真相を描いた物語。

……と聞くと、

「江戸時代の仇討ちを描いた、典型的な時代小説なのかな?」

と思いますよね🤔

私も最初はそんなイメージで聴き始めました。

ところが、この作品。

かなり面白いミステリーでした😳

ある侍が、2年前に起きた仇討ちについて話を聞くため、芝居小屋を訪れる。

そこで、芝居茶屋の女将や役者、裏方など、

事件を知る人たちから少しずつ話を聞いていくことになります。

それぞれの証言から見えてくる、

「仇討ち」の本当の姿。

そして最後には、

「そういうことだったのか!」

と思わされる展開が待っています。

しかも、この作品のAudible版がすごいんです🎧

6人の声優が、それぞれ異なる幕を担当。

関智一さん、安元洋貴さん、野島健児さん、三石琴乃さん、小西克幸さん、小林千晃さんという豪華なキャストで朗読されています。

時代小説なのに、

まるで芝居を聴いているような感覚

で楽しめました🙆‍♂️

直木賞・山本周五郎賞受賞作を読んでみたい
時代小説・歴史小説が好き
ミステリー要素のある作品を探している
江戸の芝居小屋を舞台にした物語に興味がある
Audibleで臨場感のある作品を聴きたい

👉そんな方におすすめです。

この記事では、『木挽町のあだ討ち』をAudibleで聴いた感想や、おすすめできる人、

Audibleとの相性についてレビューします👌

※当記事にはアフィリエイト広告が含まれています。紹介している作品は、すべて実際に読了・聴了したうえで率直な感想を掲載しています。

  • 作品名:木挽町のあだ討ち
  • 著者:永井 紗耶子(1977年)
  • 発売日:2023年1月18日
  • 出版社:新潮社
  • Audible版:配信あり
  • 配信日:2023年12月7日
  • 再生時間:9時間59分
  • ナレーター:関 智一、安元 洋貴、野島 健児、
          三石 琴乃、小西 克幸、小林 千晃
  • 評価:☆4.9
  • Audible聴き放題対象(記事作成時点)
  • 受賞歴:第169回直木賞、第36回山本周五郎賞
  • 個人評価:★★★★★

・物語展開・構成:★★★★★
・登場人物の魅力:★★★★☆
・読後感・余韻:★★★★☆
・Audibleとの相性:★★★★★

👉 江戸の芝居小屋を舞台にした、人情味あふれる時代ミステリーでした🙆‍♂️

人は誰かに支えられて生きている

ということを強く感じる物語でした。

ミステリーとしての面白さはもちろん、

登場人物一人ひとりの人生にもグッとくる作品です👌

そして何より、

Audible版との相性が抜群です🎧☝️

舞台は江戸時代の木挽町(こびきちょう)。

芝居小屋が立ち並び、多くの人々が行き交う芝居町です。

※実在の地名なので、当時の地図と見比べるのも楽しいです☺️

ある雪の夜、

美しい若衆・菊之助が父親を殺した下男を斬り、

見事な仇討ちを成し遂げます。

血まみれになった下男の首を掲げた菊之助。

その仇討ちは、

「立派な仇討ちだった」

と江戸の町で評判になります。

ところが2年後。

菊之助の縁者だという侍が、

「あの仇討ちの顛末を詳しく知りたい」

と芝居小屋を訪れます。

そして、

芝居茶屋の女将、役者、床山、戯作者(げさくしゃ)など、

事件を知る人たちから話を聞いていくことに。

それぞれの人物が語る話を聞くたびに、

少しずつ違った菊之助の姿が見えてきます。

そして最後に、

「本当の仇討ちとは何だったのか?」

ということが明らかになっていきます。

この構成が、とにかく面白いんです😳

そして、Audible版は6人の声優が各幕を担当していて、作品自体が全六幕構成になっています。

紙で読むのももちろんおすすめですが、

Audibleならではの楽しみ方ができる作品だと思います🎧

紙で手元に置きたい方はこちら。Audible版もかなり聴きやすかったです👇

最初は「仇討ちの話」だと思っていた

タイトルが『木挽町のあだ討ち』なので、

当然、

「仇(かたき)討ちがメインの話なんだろうな」

と思っていました。

もちろん、物語の中心には仇討ちについて進んでいくのですが、

実際に聴いてみると、思っていた以上に「人」の物語でした。

菊之助の仇討ちについて、

いろいろな人物が語っていく。

そのたびに、

「この人は、こんなふうに見ていたのか」

と印象が変わっていきます🤔

単純に、

「父親を殺されたから仇を討った」

という話ではありません。

そこに至るまでに、

どんな人たちが菊之助を支えていたのか。

そして、

それぞれの人がどんな人生を送ってきたのか。

そこが非常に面白かったです😊

「証言」が変わるたびに人物の見え方も変わる

この作品の大きな魅力が、

複数の人物による証言形式です😳

一人の人物について、

別の人から話を聞くことで、

「あれ?この人、最初に思っていた人物像と違うぞ?」

となる。

これが面白いんですよね😁

ミステリー作品なので、

「この証言には何か裏があるのかな?」

なんて考えながら聴くこともできます。

ただ、個人的には、

謎解きだけを追いかけるより、

一人ひとりの証言に基づく物語を楽しんでほしい作品

だと思いました。

芝居小屋で働く人たちにも、

それぞれの過去・悩みがある。

そして、それぞれに「生きる理由」がある。

そんな人たちが、

菊之助の仇討ちという一つの出来事でつながっていく。

この人間ドラマが非常に良かったです👌

江戸の芝居小屋の世界が面白い

私は江戸時代の芝居小屋について、

それほど詳しいわけではありません。(というか無知・・・🫢)

なので、

「芝居小屋って、こんな世界だったんだ!」

という部分もかなり楽しめました😳

表舞台に立つ役者だけでは、

芝居は成り立たない。

裏で支える人がいて、

初めて一つの舞台が完成する。

そんな芝居小屋の世界そのものが、

この作品の魅力になっています🎭

最後には「人っていいな」と思わせてくれる

ミステリー作品を聴いていると、

「犯人は誰?」「この謎の答えは?」

というところに意識が向きがちです。

もちろん本作にも、そうした楽しみがありますが、

私が最後に強く感じたのは、

「人っていいな」

ということでした😊

人と人とのつながりが、

仇討ちという出来事を通して描かれています。

読み終えたあと、

ちょっと温かい気持ちになれる作品でした☺️

Audibleとの相性

『木挽町のあだ討ち』は、Audibleで聴く価値がかなり高い作品です🎧

何といっても、6人の声優による朗読。

関智一さん
安元洋貴さん
野島健児さん
三石琴乃さん
小西克幸さん
小林千晃さん

それぞれが異なる幕を担当しています。

普通の朗読作品とは違って、

一人ひとりの声が変わることで、登場人物の違いが分かりやすい。

これが非常に聴きやすかったです👌

特に、

江戸の芝居小屋が舞台なので、

声による演じ分けが作品の雰囲気にもよく合っています。

「本を聴く」というより、

「芝居を耳で楽しむ」

ような感覚でした。

再生時間は約10時間。

私は車通勤ですが、章ごとにナレーションが変わるので、

通勤時間でも聴きやすかったです🚗🎧

個人的には、

これまで聴いたAudible作品の中でも、かなり相性の良い作品

だと思います!

✔ 直木賞・山本周五郎賞受賞作を読んでみたい
✔ 時代小説・歴史小説が好き
✔ ミステリー要素のある小説が好き
✔ 江戸時代の物語に興味がある
✔ 人情味のある作品が好き
✔ Audibleで臨場感のある作品を聴きたい

✔ 派手なアクションを楽しみたい
✔ 時代小説の独特な言葉遣いが苦手
✔ 人物の会話や心情より、謎解きをテンポよく楽しみたい
✔ 人物描写より謎解きだけを楽しみたい

本作はミステリー要素がありますが、

「謎解きだけを楽しむ作品」

ではありません。

登場人物それぞれの人生や人間関係が丁寧に描かれているので、

そこを楽しめるかどうかで評価が分かれるかもしれません🤔

ただ、

時代小説+ミステリー+人情ドラマ

という組み合わせが好きな方には、

かなりおすすめしたい作品です🙆‍♂️

『木挽町のあだ討ち』は、江戸の芝居小屋を舞台に、「仇討ち」の真相を追いながら、

そこに関わった人々の人生を描いた時代ミステリーでした。

私は最初、「仇討ちの真相を追うミステリー」として聴き始めましたが、

最後に強く残ったのは、芝居小屋で生きる人たちの温かさでした。

そして何よりおすすめしたいのがAudible版🎧

6人の声優による朗読で、まるで芝居を耳で楽しんでいるような感覚で聴けます。

時代小説+ミステリー+人情ドラマ。

この3つが好きなら、かなりおすすめしたい一冊です🙆‍♂️

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