塩田武士さんの『罪の声』をAudibleで聴きました🎧
個人的な評価は、★★★★☆。
実際のグリコ・森永事件を題材にした小説ですが、私が特に印象に残ったのは、
知らないうちに自分の声を犯罪に利用されていた子どもたちの人生でした。
幼い頃の自分の声が、事件に使われていた。
それを大人になってから知るだけでも、かなりつらいことだと思います。
しかも、事件の影響はそのときだけで終わらない。
本人にはどうすることもできなかった出来事が、
その後の人生にまで関わってくるところが重かったです😔
この記事では、『罪の声』のあらすじや、Audibleで聴いて印象に残った点を紹介します。
※当記事にはアフィリエイト広告が含まれています。紹介している作品は、すべて実際に読了・聴了したうえで率直な感想を掲載しています。
『罪の声』作品情報
- 作品名:罪の声
- 著者:塩田武士
- 発売日:2016年8月3日
- 出版社:講談社
- Audible版:配信あり
- 配信日:2018年8月26日
- 再生時間:14時間5分
- ナレーター:三好 翼
- 受賞歴:第7回山田風太郎賞、2017年本屋大賞第3位
- 個人評価:★★★★☆
※Audibleの配信情報・再生時間・ナレーターは現在のAudible掲載情報をもとにしています。
総合評価|『罪の声』はこんな作品
・物語展開・構成:★★★★★
・登場人物の魅力:★★★★☆
・読後感・余韻:★★★★★
・Audibleとの相性:★★★☆☆
個人評価:★★★★☆
事件の真相とともに、そこに巻き込まれた人たちの人生をたどる小説です☝️
私が特に印象に残ったのは、次の3点でした。
- 幼い頃の自分の声が、犯罪に使われていたと知ること
- 大人の事情に巻き込まれた子どもたちの、その後の人生
- 実際の事件を題材にしながら、フィクションとして描かれる物語
特に、物語の構成と、聴き終わったあとに残る余韻が良かったです🤔
謎を追う面白さもありますが、振り返ると、事件に関わった人たちが背負うものの大きさが心に残っています。
軽い気持ちで楽しめる内容ではありませんが、
人の人生まで描いたミステリーを読みたい方にはおすすめしたい一冊です。
『罪の声』はどんな話?(ネタバレなし)
物語の中心になるのは、京都でテーラー(紳士服の仕立て店)を営む曽根俊也と、
大日新聞の記者である阿久津英士です。
曽根は、父の遺品から古いカセットテープと黒革のノートを見つけます。
テープに録音されていたのは、幼い頃の自分の声。
ところが、その声は、31年前に起きた未解決事件「ギン萬事件」で、恐喝に使われた音声と同じものでした😳
自分が知らないところで、家族と事件にどんな関わりがあったのか。
曽根が過去を調べ始める一方で、阿久津も新聞記者として、この事件を追っていきます🧐
自分自身の過去を確かめたい曽根と、事件の真相を取材する阿久津。
二人の異なる立場から、長い時間がたった事件に迫っていく物語です。
※あらすじは講談社の作品紹介を参照しています。
グリコ・森永事件の実話なの?
『罪の声』は、実際のグリコ・森永事件を題材にしたフィクションです。
作中では「ギンガ」「萬堂」という企業名が使われています。講談社の著者インタビュー
そのため、小説の中で描かれる真相や登場人物の人生を、そのまま現実の事件の事実として読む作品ではありません。
実際の事件をもとに、塩田武士さんがどんな物語を描いたのか。
そこを意識して読むと、現実と小説を混同せずに楽しめると思います👌

紙や電子書籍で読みたい方はこちら👇
Audible版の朗読は、私には作品の雰囲気と少し合わない部分がありました。
詳しくは後半で紹介します🧐
『罪の声』個人レビュー

自分の声が犯罪に使われていたと知る怖さ
私がまず気になったのは、曽根俊也の立場です👨🦱
京都でテーラーを営んでいた人が、古いテープをきっかけに、自分と未解決事件との関わりを知ってしまう。
事件について調べることが、そのまま自分の家族や過去を調べることにもなってしまいます。
幼い頃の本人は、録音した声が何に使われるのか理解していなかったはず。
それでも、大人になってから知ったときに、
「自分には関係ない」
と簡単に切り離せるものではないと思います🤔
本人に責任がなくても、本人が苦しむことになってしまう。
この理不尽さが、聴いていて引っかかりました。
子どもたちの「その後」が、特に印象に残った
知らないうちに犯罪の一部に利用されていた子どもたちが、その後も影響を受けながら生きていく。
具体的に誰がどうなるのかは伏せますが、私には、この部分がかなり重く感じられました😔
子どもには、大人の事情も、自分の声が使われる意味もわからない。
それなのに、大人になってからも背負うものがある。
自分で選んだことではないのに、人生を大きく変えられてしまうことがつらかったです。
事件の謎が気になるのはもちろんですが、私は途中から、巻き込まれた人たちがどんな人生を送ってきたのかにも目が向きました😳
曽根と阿久津では、同じ事件でも向き合い方が違う
この作品には、新聞記者として事件を追う阿久津英士が登場します。
一方の曽根俊也は、自分の声が使われていたと知り、事件と向き合うことになります。
阿久津にとっては取材の対象でも、曽根にとっては自分や家族に関わること。
同じ事実を知るにしても、二人が受ける衝撃は違うはずです。
特に、曽根の立場を考えると、何かがわかれば単純にすっきりする話ではないところが難しいと思いました。
真相を知りたい気持ちはあっても、その先にあることを受け止められるのか。
子どもたちのその後とあわせて、真相を知る側の苦しさも印象に残る作品でした👌
Audible版について|ナレーターは三好翼さん
私は紙の本で読んだのちに、Audibleでも聴きました🎧😊
これから聴く方は、まず次の二人を覚えておくと、話を追う手がかりになります。
- 曽根俊也:京都でテーラーを営む。幼い頃の自分の声と事件の関わりを知る
- 阿久津英士:大日新聞の記者。未解決事件を取材する
名前だけでなく、「今はどちらの立場から事件を追っているのか」を意識すると、整理しやすいと思います。
なお、朗読は全体的に明るめで、作品の重さと少し合わないかなと感じるところがありました😢
声そのものは聴き取りやすいんですが、物語の雰囲気との相性は少し気になりました😅
Audibleとの相性を★★★☆☆にしたのは、このあたりが理由です。
好みが分かれるところなので、まずはサンプルを聴いてみてください👌

こんな人にオススメ
✔ 実際の事件を題材にした小説に興味がある
✔ 社会派ミステリーが好き
✔ 新聞記者が真相に迫る物語を読みたい
✔ 事件に巻き込まれた人の人生まで描いた作品が好き
✔ 読み終わったあとも考えたくなる本を探している
特に、「事件の裏で、どんな人生を送った人がいたのか」が気になる方には、読んでみてほしいです。
こんな人は合わないかも
✔ 明るく気軽に楽しめる作品を探している
✔ 子どもが犯罪に巻き込まれる話は避けたい
✔ グリコ・森永事件の事実だけを知りたい
実際の事件が題材ですが、作品はフィクションです☝️
また、子どもたちの人生に関わるつらい内容もあるので、
気持ちが重くなる話を避けたいときには、別の作品を選んでもいいと思います😓
まとめ|声を利用された子どもたちの人生が心に残った
『罪の声』の個人評価は、★★★★☆です。
京都でテーラーを営む曽根俊也と、新聞記者の阿久津英士。
二人が事件を追っていく中で、私が特に印象に残ったのは、幼い頃に声を利用された子どもたちの、その後の人生でした。
本人には何の責任もないのに、背負わなければならないものがある。
そこがつらく、聴き終わってからも残っています‥‥
事件の真相だけでなく、人の人生まで描くミステリーが好きな方には、おすすめしたい一冊です📖
紙や電子書籍で読みたい方は、こちらで確認できます👇
Audibleで『罪の声』を聴いてみたい方へ
私は車通勤などの時間を使って、Audibleで読書を楽しんでいます🎧
本を開く時間がなかなか取れない方は、耳で聴く方法も試してみてください👂
『罪の声』は、作品ページから朗読サンプルを確認できます。
声や読み方が自分に合いそうか、まず聴いてみるのがおすすめです👍
▶ Audibleで『罪の声』の詳細・朗読サンプルを確認する

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