【デスゲーム×明治時代の第一章】今村 翔吾『イクサガミ 天』レビュー

Audibleレビュー

『イクサガミ 天』は日本の明治時代を舞台にしたデスゲーム「蠱毒(こどく)」に武人たちが挑む物語の第一巻です。
『イクサガミ』は全四巻の長編小説となっておりますが、『天』はその始まりに相応しい、世界観に惹き込まれる展開が続きます。

時代考証もよく練られており、登場する人物も魅力溢れる人ばかりです。
彼らが主人公:愁二郎とどのように関わり影響を与えていくのか、先が気になって仕方ありませんでした。

今回はイクサガミシリーズの第一巻となる『天』について、Audibleでの臨場感あるナレーションの魅力も含めて紹介していきます。
(ネタバレは無いよう配慮していますが、話の中身に触れる点はありますのでご了承ください。)

発売情報・受賞歴

著者:今村 翔吾(1984年6月18日生まれ)
発売日:2022年2月15日
出版社:講談社
受賞歴:「時代小説SHOW」2022年時代小説ベスト10 文庫書き下ろし部門 第一位

あらすじ

新直木賞作家による、3巻完結・新シリーズ開幕!
〈デスゲーム×明治時代〉

カバーイラスト・石田スイ(「東京喰種」「超人X」)

金か、命か、誇りか。
刀を握る理由は、何だ。

明治11年。深夜の京都、天龍寺。
「武技ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるとの怪文書によって、
腕に覚えがある292人が集められた。

告げられたのは、〈こどく〉という名の「遊び」の開始と、七つの奇妙な掟。
点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せという。
各自に配られた木札は、1枚につき1点を意味する。点数を稼ぐ手段は、ただ一つ――。

「奪い合うのです! その手段は問いません!」

剣客・嵯峨愁二郎は、命懸けの戦いに巻き込まれた12歳の少女・双葉を守りながら道を進むも、
強敵たちが立ちはだかる――。

※Audible イクサガミ 天 あらすじより引用

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配信日:2022年8月19日
ナレーター:山口 恵
再生時間:8時間26分
評価:☆4.7 272件の評価
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物語展開・構成の評価

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
いわゆるデスゲームである「蠱毒」。そして「京八流」という異能力。
王道ネタではありますが、舞台が明治時代、かつ東海道を通り東京を目指す、という設定が新鮮で既視感は感じることはありませんでした。

京都から東京に向かう道中ではさまざまな強敵との邂逅があり、残酷なシーンも多くありますが、その中でも仲間と呼べる人物との出会いもあり、人を信じることで難極を乗り切る展開には惹き込まれました。

感情の揺さぶりと読後の印象

⭐️⭐️⭐️⭐️☆
感動で震えるというような展開ではなく、アクションとサスペンスによるドキドキ・ハラハラで心が揺さぶられます。
命をかけた戦いが主体ですので、どの戦いも「死なないで・・・」と願いながら聞いていました。

第一巻『天』のラストシーンもまた壮絶でした。
思わず「えっ、えっ?」となり、少し戻って聴き直したくらいです。
読後は第二巻『地』へすぐに手を伸ばしたくなること間違いなしです。

登場人物の魅力

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
なんといっても主人公:「嵯峨 愁二郎(さが しゅうじろう)」がかっこいいです。
最序盤から12歳の女の子:双葉(ふたば)を助けて行動をともにする、いわゆる子連れ狼スタイルですが、双葉がいることで愁二郎にとっても良い効果が生まれたりする関係性も◯。

その他、愁二郎を助ける響陣(きょうじん)、愁二郎を付け狙う無骨(ぶこつ)、など、それぞれ蠱毒と向き合いながらどのように愁二郎と関わってくるのかと惹きつけられる人物ばかりでした。

ナレーターの演技・声の印象

⭐️⭐️⭐️⭐️☆
「山口 恵(さとし)さん」の朗読は、男性の演じ分けが非常にうまく、普段の会話も叫ぶようなシーンも見事に臨場感をもたせています。
低く渋い声ですが、聞きづらいということはなく、イクサガミの世界観にピッタリでした。

ただ、低く渋い声が持ち味ということで、女性の声は少し苦労されたようです。
特に双葉のような少女の声は少し違和感がありました。(ちまたでは◯ッキーマウスのようとも・・・)
結論としては、その点を補っても余りある魅力のある朗読になっています👌

こんな方にオススメします

  • 圧倒的な熱量と殺気のある時代活劇を味わいたい人
  • 『バトル・ロワイアル』や『るろうに剣心』のような作品が刺さる人
  • Audibleで緊迫した空気感を味わいたい人ちょ
  • 長編小説を読みたい人

本作は適宜説明を挟んでくれますので、江戸~明治時代の歴史や文化に疎くても楽しめるようになっています。
私もあまり詳しくなく「るろうに剣心」を読んで得た程度の知識でしたが、とても楽しめましたので、安心して聴いてみてください。
新選組や歴史上の偉人も出てきたりしますので、なにげにるろうに剣心の知識も役に立ちましたが☺️

そして、Audibleで山口 恵さんの朗読を通して、「蠱毒」の中で、単なる殺し合いではなく、誇りや矜持を懸けた“生”の物語を堪能することができます。
ぜひ、Audibleによる聴き読書でイクサガミの世界に触れてみてください。

本レビューが少しでも皆さんの参考になって、「聴いてみようかな」と思っていただけたら嬉しいです。
もし聴かれた方がいたら、感想もぜひ教えてくださいね!

天:2022年2月15日発売

明治11年、京都・天龍寺 に集められた腕利きの者 292 人。怪文書によって「武技に優れた者に金十万円を与える機会」が提示され、そこで告げられたのは〈蠱毒(こどく)〉という過酷な死闘。参加者には木札が配られ、東海道を辿って東京を目指しながら札を奪い合う。主人公・ 嵯峨愁二郎 は、十二歳の少女・ 香月双葉 を守りながら旅を進める。強敵・義兄弟の宿命・刀を握る意味など、サムライたちの“最後の戦い”が始まる

地:2023年5月16日発売

東海道を進む旅が激化。双葉がさらわれ、義弟・ 祇園三助 の登場。武士の時代の終わりを背景に、「生きるために戦う」侍たちの魂のぶつかり合いが描かれる。シリーズ通しての“宿命”や“継承”のテーマがさらに深まる。

人 : 2024年11月15日発売

東海道「蠱毒」も残り23人。舞台は島田宿、箱根・横浜へと。人外とも思える強さを持つ侍たちが一同に会し、激戦が加速。東京への到達を目指す愁二郎・双葉の運命もいよいよ核心へ。

神 : 2025年8月8日発売

最終決戦。東京は“地獄絵図”と化し、残り少ない生き残りたちの戦いがクライマックス。双葉と愁二郎の戦い、そしてそれぞれが背負ったものが収束する。血と慟哭の果てに「何を継ぐのか」「何を残すのか」が問われる。

2025年11月13日よりNetflixにて世界独占配信が始まります。
岡田准一さん主演の『イクサガミ』。
配信前から、染谷将太、山田孝之、吉岡里帆、二宮和也、玉木宏、伊藤英明といった出演キャストの豪華さが話題となっていますので、非常に楽しみですね!

Netflixの該当ページはこちら。

イクサガミを観る | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
時は明治初期。かつて最強の侍として知られた嵯峨愁二郎は、あるトラウマから刀を抜くことができなくなっていた。だが病に苦しむ...

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基本的に無料体験期間があるので、まずはお試しだけでもオススメします。
家事や自動車通勤など、手は空いていないけど耳は空いている時間がある方は、その時間を有効活用できるようになりますよ!

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