窪美澄さんの『夜に星を放つ』は、
かけがえのない人間関係を失い、傷ついた人たちを描いた5つの短編小説です。
第167回直木賞を受賞した作品としても知られています👌
本作に収録されているのは、
「真夜中のアボカド」
「銀紙色のアンタレス」
「真珠星スピカ」
「湿りの海」
「星の随に」
の5編。
タイトルから、
「星をテーマにした物語なのかな?」
と思って聴き始めました。
実際、5編それぞれに星や天体が登場します。
ただ、聴き終わってみると、
「思っていたほど、星そのものが重要な作品ではないのかも?」
というのが正直な感想でした🤔
むしろ印象に残ったのは、星空の下で描かれる人と人との関係。
双子の妹を亡くした女性。
亡くなった母親の幽霊と暮らす女子中学生。
父親の再婚によって複雑な気持ちを抱える小学生。
それぞれの登場人物が、誰かとの別れや人間関係の変化を経験しながら生きています。
私自身は、短編としての読みやすさや丁寧な心理描写はかなり好みでした🙆♂️
一方で、
「もう少し深く考えさせられる作品のほうが自分は好きかな」
という気持ちも残りました🤔
そして、Audibleのナレーターは羽飼まりさん📕
以前、私が『十二国記』シリーズで聴いたときとはまた違った雰囲気で、
落ち着いた短編集との相性も良かったです🎧
この記事では、『夜に星を放つ』をAudibleで聴いた感想や、
印象に残ったエピソード、Audibleとの相性についてレビューします👌
※当記事にはアフィリエイト広告が含まれています。紹介している作品は、すべて実際に読了・聴了したうえで率直な感想を掲載しています。
『夜に星を放つ』作品情報
- 作品名:夜に星を放つ
- 著者:窪美澄(1965年)
- 発売日:2022年5月24日(文庫版は2025年2月5日)
- 出版社:文藝春秋
- Audible版:配信あり
- 配信日:2022年11月25日
- 再生時間:7時間16分
- ナレーター:羽飼 まり
- Audible公式評価:☆4.3
- Audible聴き放題対象(記事作成時点)
- 受賞歴:第167回直木賞
- 個人評価:★★★☆☆
※Audibleの配信情報・再生時間・ナレーターは現在のAudible掲載情報をもとにしています。
総合評価|『夜に星を放つ』はこんな作品
・物語展開・構成:★★★☆☆
・登場人物の魅力:★★★☆☆
・読後感・余韻:★★★☆☆
・Audibleとの相性:★★★★☆
👉 5つの短編を通して、人との別れや心の揺れを描いた作品でした。
どの作品も比較的短く、心理描写も丁寧👍
そのため、Audibleでも内容を追いやすく、気軽に聴ける作品だと思います。
登場人物のその後まで想像したくなるような作品が多かったです⭐️
『夜に星を放つ』はどんな話?(ネタバレなし)
『夜に星を放つ』には、5つの短編が収録されています。
「真夜中のアボカド」
主人公は、30歳を前に双子の妹を亡くした綾。
コロナ禍で人との距離が遠くなった時期に、婚活アプリを利用して男性と出会います。
妹の死をきっかけに、
「自分も早く結婚して、子どもを……」
という焦りを抱える綾の心が描かれます。
「銀紙色のアンタレス」
恋愛や人とのつながりについて描かれた作品。
タイトルにある「アンタレス」は、さそり座の一等星です。
5編にはそれぞれ天体とのつながりがあり、こうした星の名前が作品の雰囲気を作っています。
「真珠星スピカ」
学校でいじめを受けている女子中学生と、亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描いた作品。
「母親が亡くなっている」という設定から、かなり重い話を想像しましたが、単純な怪談ではありません。
母と娘の関係を通して、人が誰かを失うことについてじんわりとくる作品でした。
「湿りの海」
こちらも、人間関係の距離感や別れを描いた一編。
「人とつながりたいけれど、近づきすぎるのも怖い」
そんな人間の複雑な感情が印象に残りました
「星の随に」
主人公は小学4年生の想。
両親が離婚し、父親と再婚相手の渚、そして弟の海と暮らしています。
実の母親とは3か月に一度しか会えません。
そんな想が、同じマンションに住むおばあさん・佐喜子と出会うことで、少しずつ心を動かされていきます。
子どもの視点から描かれる家族の難しさが印象的な作品でした。
※5編はそれぞれ独立しており、連作というわけではありません。

紙で手元に置きたい方はこちら。Audible版もかなり聴きやすかったです👇
『夜に星を放つ』個人レビュー

星が事件やストーリーを直接動かすわけではない
タイトルを見たとき、
「星が物語の重要な鍵になるのかな?」
と思っていました🧐
実際、5編すべてに星や天体にまつわる要素があります。
ただ、聴き終わってみると、
星が事件を解決したり、物語を大きく動かしたりするわけではありませんでした。
個人的には、
星は「物語を動かす存在」というより、登場人物たちを照らすモチーフのようなもの
なのかなと思いました🌟
夜空に浮かぶ星を眺めながら、自分の人生や大切な人を思い出す。
そう考えると、タイトルの意味も少し分かる気がします☺️
「真夜中のアボカド」が特に印象に残った
5編の中で個人的に印象に残ったのが「真夜中のアボカド」。
双子の妹を亡くした綾が、婚活アプリで男性と出会いながら、
自分のこれからについて考えていく話です。
コロナ禍によるリモートワークや婚活アプリなど、かなり現代的な設定☝️
それだけに、
「今の時代ならではの孤独」
のようなものを感じました。
妹を亡くした悲しみだけではなく、
「自分も早く何かを手に入れなければ」
という焦り。
人とつながりたいのに、うまくつながれない。
そんな綾の気持ちがリアルでした👍
子どもの視点で描かれる「星の随に」も良かった
もう一つ印象に残ったのが「星の随(まにま)に」。
小学4年生の想が主人公です。
父親の再婚相手である渚さんとの生活。
3か月に一度しか会えない実の母親。
そして、マンションで出会う佐喜子さん。
大人からすると、
「そんなに気にしなくても……」
と思ってしまいそうなことでも、子どもにとっては大きな問題だったりします。
この作品では、そんな子どもならではの寂しさや戸惑いが丁寧に描かれていました🙆
ちなみに、「隨に」の意味は「物事の成り行きにまかせる」です✏️
知ってそうで知らない日本語ですね笑
個人的には「もう少し深く」が欲しかった
ここは完全に個人の好みです🤫
『夜に星を放つ』は、心理描写が丁寧で、決して浅い作品ではありません。
ただ、私自身は、
「聴き終わったあとに、もう少し長く考え込んでしまうような作品」
のほうが好み。
そのため、
「良い話だったな」
とは思うものの、
「ものすごく心に残った!」
というところまではいきませんでした(^^;
短編だからこその読みやすさがある一方、
「この人物をもっと知りたかった」
「この先をもう少し読んでみたかった」
と思う作品もありました。
個人評価を★★★☆☆にしたのは、そのあたりが理由です☝️
Audibleとの相性
Audible版のナレーターは羽飼まりさん。
私は『十二国記』シリーズで羽飼まりさんのナレーションを聴きましたが、
本作ではまた違った雰囲気を感じられて、よかったです!
『十二国記』では壮大な世界観や多くの登場人物を演じ分けていますが、
『夜に星を放つ』では、もっと静かで落ち着いたトーン🤫
個人的にも、
短編+丁寧な心理描写+落ち着いたナレーション
という組み合わせは、Audibleと相性が良いと感じました🎧⭕️
一つの長い物語を追い続ける必要がないので、通勤時間などに少しずつ聴くのにも向いていると思います。

こんな人にオススメ
✔ 直木賞受賞作を聴いてみたい
✔ 短編小説が好き
✔ 人間関係を描いた作品が好き
✔ 丁寧な心理描写を楽しみたい
✔ 少し切ない物語を聴きたい
✔ Audibleで聴きやすい小説を探している
こんな人は合わないかも
✔ 長編小説でじっくり物語を楽しみたい
✔ ストーリーに大きな起伏を求める
✔ 星や天体が重要なSF・ファンタジーを期待している
✔ とにかく明るく楽しい作品を聴きたい
本作は、
「星をテーマにした壮大な物語」
という作品ではありません🙅♂️
星や天体は5編をゆるやかにつなぐモチーフとして登場しますが、
中心にあるのは人間関係や心理描写です。
そのため、
「星が重要なミステリーやファンタジーなのかな?」
と思っている方は、少しイメージが違うかもしれませんが、
人と人との関係を描いた静かな短編小説
を楽しみたい方には向いていると思います👌
まとめ
『夜に星を放つ』は、5つの短編を通して、人との別れや人間関係の揺れを描いた作品でした。
私は「真夜中のアボカド」と「星の随に」が特に印象に残りましたが、全体としては、
「良い作品だけど、自分にはもう少し深く考えさせられる作品のほうが好みかな」
というのが正直な感想です🙂
一方、短編で心理描写も丁寧なので、Audibleとの相性はかなり良かったです🙆♂️
羽飼まりさんの落ち着いたナレーションも心地よく、
『十二国記』とはまた違った雰囲気を楽しめました🎧
個人的には★★★☆☆でしたが、
短編小説が好きな方、直木賞作品をAudibleで聴いてみたい方は、
一度試してみてもいい作品だと思います📖🎧
紙でもAudibleでもおすすめです👇
Audibleで『夜に星を放つ』を聴いてみたい方へ
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無料体験期間があるので、まずは無料体験で試してみるのもおすすめです👍
短編小説なので、通勤や家事などの時間に少しずつ聴くのにも向いています🎧
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