【大好きな魔女はおばあちゃん】梨木 香歩『西の魔女が死んだ』Audibleレビュー

Audibleレビュー

学校に行けなくなったまいと、おばあちゃんが過ごす、静かであたたかな夏の日々。
梨木 香歩さんの『西の魔女が死んだ』は、心を少し疲れさせた人に、やさしく寄り添ってくれる物語です。
まいとおばあちゃんが過ごしたひと夏の成長物語が描かれています。

河野 茉莉さんの澄んだ朗読が、森の風の音やおばあちゃんの笑顔までも運んできてくれるようで、Audibleで聴くと静かな癒しに包まれます。

今回は、30年以上前の名作でありますが、Audibleで新たに生まれ変わった本作について、レビューを通じて紹介します。
(ネタバレは無いよう配慮していますが、話の中身に触れる点はありますのでご了承ください。)

発売情報・受賞歴

著者:梨木 香歩(1959年生まれ)
発売日:1994年4月19日
出版社:新潮社
受賞歴:第28回日本児童文学者協会新人賞(1995年)、第44回小学館文学賞(1995年)

あらすじ

大好きなおばあちゃんは本物の魔女。生きる力も本物だった――。
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。
西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。
喜びも希望も、もちろん幸せも……。

その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

※Audible 西の魔女が死んだ あらすじより引用

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配信日:2024年4月12日
ナレーター:河野 茉莉
再生時間:4時間25分
評価:☆4.5 146件の評価
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物語展開・構成の評価

⭐️⭐️⭐️☆☆
物語は、学校に行けなくなった少女・まいが「西の魔女」であるおばあちゃんと過ごす、短い夏の日々を中心に静かに進みます。
大きな事件が起こるわけではなく、毎日の生活の積み重ねや会話の中に、小さな気づきが散りばめられています。
その穏やかさが魅力でもありますが、ドラマチックな展開を期待するとやや物足りなさを感じるかもしれません。
淡々とした構成が“心を落ち着ける時間”として響くかどうかは、聴く人の心境によって変わりそうです。

感情の揺さぶりと読後の印象

⭐️⭐️⭐️☆☆
まいが「魔女修行」を通じて少しずつ自立していく姿には、ささやかな感動があります。
とくに「自分で決めて行動するのよ」というおばあちゃんの言葉が、優しくも深く胸に残ります。
一方で、終盤の“西の魔女”の死の描写は淡々としていて、涙を誘うというよりは静かな余韻を残す印象でした。
感情を大きく揺さぶるというより、聴き終えたあとにじんわりと「生きる力」について考えさせられる作品です。
感動ものを期待して読むというよりは、子供自身の考え方・家族としての接し方を学ぶ視点で読むのが良いかもしれません。

登場人物の魅力

⭐️⭐️⭐️⭐️☆
おばあちゃんの包み込むような優しさと、芯の強さが光ります。
自然の中で暮らす知恵や、生き方の哲学をまいに伝える姿は、まさに“現代の魔女”。
まいも最初は戸惑いながらも、次第におばあちゃんの言葉を自分の中に根付かせていく変化が丁寧に描かれていて好印象です。
母親との関係もほんのりと描かれ、世代を超えた女性たちのつながりを感じます。

ナレーターの演技・声の印象

⭐️⭐️⭐️⭐️☆
河野茉莉さんのナレーションは、柔らかく澄んだ声で物語にぴったり。
おばあちゃんの穏やかさや森の静けさ、まいの心の揺れが、声のトーンで繊細に表現されています。
とくに、おばあちゃんの台詞を語るときの落ち着いた温度感が印象的で、聴いていて安心感があります。
全体的にややテンポはゆったりですが、その静けさが作品の世界観と調和しており、BGMのない時間が心地よく感じられました。

こんな方にオススメします

  • 穏やかな展開を好む
  • 忙しい毎日の中に”静かな時間”を取り入れたい
  • 子供自身の考え方・家族としての接し方を学びたい

”シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか。”
などの気づきを与えてくれるおばあちゃんのセリフが印象に残る一冊でした。

おばあちゃんの穏やかな言葉や、まいの小さな成長が、河野茉莉さんの柔らかな声でより深く響いてきます。
派手さはないけれど、忙しい毎日のなかで“静かな時間”を取り戻したいときにぴったりですね。

自分が子供のときにこの本に出会えていたらよかったと思いましたが、今でも遅いわけではなく、子育てをする親として学ぶ点が多々ありました。

本レビューが少しでも参考になり、「聴いてみようかな」と思っていただけたら嬉しいです。
感想もコメントなどでぜひ教えてくださいね!

監督:長崎俊一、脚本:矢沢由美 長崎俊一

2008年実写映画化されています。
祖母役に往年の名女優シャーリー・マクレーンの娘サチ・パーカーを迎え、その他キャストも高橋 真悠さん、木村 祐一さん、りょうさんと実力派俳優さんが固めています。
田舎のスローライフとおばあちゃんの包容力を映画でも楽しめそうですね。

映画.com 「西の魔女が死んだ」リンクはこちら

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