【聴覚で味わう、怒涛のどんでん返し】中山 七里『連続殺人鬼カエル男』Audibleレビュー

Audibleレビュー

世間を震撼させる残虐な連続殺人事件――現場に残されるのは、意味深なメッセージ。
警察の捜査が行き詰まる中、やがて浮かび上がる真実は、誰もが想像しなかった展開です。
中山七里さんの作品には初めて触れましたが、ちょっと衝撃を受けすぎて次の作品に触れるのはしばらく間をあけようかなと思いました😂

Audibleではナレーター:藤田 幹彦さん/前迫 愛朱佳さんの緊張感あふれる語りが、物語の狂気と人間の業をさらに際立たせてくれます。
耳で聴くことで、ページをめくる以上に「カエル男の狂気」が迫ってくる――そんな体験が味わえる作品です。

今回は、最後の1秒まで衝撃的な展開が続く本作について、レビューを通してお伝えします。
(ネタバレは無いよう配慮していますが、話の中身に触れる点はありますのでご了承ください。)

発売情報・受賞歴

著者:中山 七里(1961年12月16日生まれ)
発売日:2011年2月4日
出版社:宝島社
受賞歴:「このミステリーがすごい!」ミステリー小説賞ノミネート (2019年)

あらすじ

マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体。
傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。
これが近隣住民を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の凶行だった。
警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに……。

無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の正体とは?どんでん返しにつぐどんでん返し。最後の一行まで目が離せない。

※Audible 連続殺人鬼カエル男 あらすじより引用

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配信日:2025年8月15日
ナレーター:藤田 幹彦、前迫 愛朱佳
再生時間:12時間29分
評価:☆4.5 869件の評価
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物語展開・構成の評価

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
冒頭からいきなり事件の発覚から始まり、一気に引き込まれます。
遺体をカエルに見立てたメッセージを残す連続殺人事件、その異様な描写と謎が見事に交錯しています。
中盤では刑事・古手川が真実に迫るたびに「もしかして犯人は・・・」と自分も推測が進み、古手川と一緒に物語に入り込むような感覚を味わえます。

そして何より、終盤の怒涛の展開には目を見張ります。
どんでん返しもあり聴き終えたあとは、良い意味で疲れました😂

感情の揺さぶりと読後の印象

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
単なる猟奇事件では終わらず、“正義” “精神疾患” “虐待” “刑法第39条”といったテーマが、聴く者の感情を容赦なく揺さぶります。
被害者の苦しみや、刑事の葛藤、そして加害者が語る歪んだ理屈の中にも、どこか人間的な痛みが潜んでいて、胸が苦しくなります。

グロテスクな殺人の描写、そして暴力シーンについては、正直合わない人もおられるのではないかと思う、そんなレベルの内容になっています。
私自身も後半のシーンでは早く終わってくれ、と願いながら聴き進めました・・・

登場人物の魅力

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
主役の古手川は一年前に捜査一課に配属された若手刑事。自尊心と功名心が高く、
渡瀬は警部で捜査一課の班長。直感を信じる“いかにも”な古株の刑事かと思いきや、やたらと博識で捜査能力に長けたキレ者。
主役は古手川ですが、どちらかというと探偵役は渡瀬の方が担っています。

そして何より印象に残るのは、タイトルにもなっている“カエル男”。
その狂気と知性、そしてその過去については複雑な感情を持つことになります。

どのキャラも物語をしっかり支える存在になっていました。

ナレーターの演技・声の印象

⭐️⭐️⭐️☆☆
メインナレーターの藤田 幹彦さんは全体的に淡々とした語り口で、逆に事件の冷酷さや静かな恐怖を際立たせている点は秀逸でした。
ただ、演出上、低い声でのセリフが多いのでちょっと聞きづらいと感じるところがありました。
でもここはいつもより少しボリュームを上げればOK👌

もう1人のナレーターの前迫 愛朱佳さんについては、なかなか出番がありません。あれ?と思っていると「なるほどここで!」と思わされる役割を担っていました。
ぜひここも楽しみに聴いてみてください。

こんな方にオススメします

  • 息をつかせぬスリラー展開にどっぷり浸かりたい方
  • 伏線がすべて繋がる瞬間に快感を覚えるタイプの方
  • 暴力的なシーンが苦手ではない方

音で聴く『カエル男』は、まるで自分が事件の現場に立ち会っているような緊張感があります。
ナレーションの抑えたトーンが逆にリアルさを際立たせ、心理描写の一言一言が胸に刺さる。
ページをめくる読書とは違い、耳で聴くことで“静けさの中の恐怖”がより鮮明に響いてきます。

スリラーが好きな方、ミステリーに没頭したい方には特におすすめ。
一度再生を始めたら、きっと最後まで止まれなくなるはずです。
ただし、最後に改めての注意ですが、「暴力的なシーン・グロテスクな表現が苦手な方」は本作に触れるのはよく考えてからにした方がよいと思います・・・🐸

本レビューが少しでも参考になり、「聴いてみようかな」と思っていただけたら嬉しいです。
感想もコメントなどでぜひ教えてくださいね!

今回紹介したシリーズ第一作に続き、以下の二作品が発売・発表されています。
あらすじのみAmazonより引用させていただきます。
これらは2025年10月末現在、まだAudibleで配信されていません。
また機をみてレビューをしたいと思いますので、ご期待ください。

連続殺人鬼カエル男ふたたび

発売日:2019年4月4日

シリーズ累計23万部突破! 渡瀬&古手川VSカエル男、ふたたび!
凄惨な殺害方法と幼児が書いたような稚拙な犯行声明文、五十音順に行われる凶行から、街中を震撼させた“カエル男連続猟奇殺人事件”。
それから十カ月後、事件を担当した精神科医、御前崎教授の自宅が爆破され、その跡からは粉砕・炭化した死体が出てきた。そしてあの犯行声明文が見つかる――。
カエル男・当真勝雄の報復に、協力要請がかかった埼玉県警の渡瀬&古手川コンビは現場に向かう。
さらに医療刑務所から勝雄の保護司だった有働さゆりもアクションを起こし……。
破裂・溶解・粉砕。ふたたび起こる悪夢の先にあるものは……。

連続殺人鬼カエル男 完結編

発売日:2024年11月8日

「心神喪失者の行為は罰しない」
刑法第39条vs連続殺人鬼
救うべきは誰か。

凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。
事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった--。
その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。
遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。
捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。
これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。

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