Audible(オーディブル)のメリットとしても挙げさせてもらっていますが、Audibleの大きな魅力として、「プロの声優や俳優のナレーションで臨場感を味わえる」という点があります。
紙の本で自分のペースで読むのも楽しいですが、プロの方が抑揚や間をうまく取りながら読み進めてくれるのを耳で聴くというのも違った楽しみ方です。
登場人物の感情や場面の空気を“声”で感じられる体験は、まるで映画を耳で観ているようです。
ここでは、私がAudibleで聴いてきた作品のうち、特にナレーションがすごい!と感じたオススメ3作品を紹介したいと思います。
Audibleに興味ある方が、聴く作品を選ぶ際の参考になれば幸いです!
Audible ナレーション オススメ1:吉田修一『国宝』✕ 尾上 菊之助

あらすじ
1964年、長崎の料亭に生まれた立花喜久雄。極道の家に生まれながら、その美貌と才能は人々を惹きつけ、やがて歌舞伎の道へと進んでいく。
舞台は長崎から東京へ。日本の成長と重なるように芸の世界を駆け抜け、友情と裏切り、栄光と挫折を繰り返しながら、喜久雄は頂点を目指す。
――芸にすべてを賭けた一人の男の、壮大な半生を描いた物語。
ナレーション解説
ナレーターは歌舞伎俳優の「尾上 菊之助」さんです。
淀みのない朗読はもちろんですが、特にすごいと感じるのは作中で喜久雄たちが歌舞伎の演目を演じるシーンです。
本当に眼の前で演目を観ているような、そんな迫力を感じさせてくれます。
普段は再生速度を早めにしている私ですが、歌舞伎のシーンでは標準(1.0x)にして聞き惚れていました。
ぜひ、尾上さんのナレーションによる「国宝」に触れてみてください!
Audibleで聴く『国宝』レビュー
「国宝」についての個別レビュー記事も書いていますので、良ければ覗いてみてください。

Audible ナレーション オススメ2:村上春樹『海辺のカフカ』✕ 木村 佳乃


あらすじ
「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。
家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。
古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
※Audible 海辺のカフカ(上)のあらすじより引用
ナレーション解説
ナレーターは俳優の「木村 佳乃」さんです。
木村佳乃さんの透明感ある声が「海辺のカフカ」の幻想的な世界観にぴったりで、場面ごとに微妙に響きを変える繊細さに引き込まれました。
私の感想としては、少年カフカの孤独感を硬質な声で、大島さんの包容力を柔らかく表現するなど、木村佳乃さんの声の演じ分けが自然でした。
なにより、ナカタさんの演じ方がクセになります。
実は最初は少し違和感があって「微妙かな?」と思ったのですが、聴き進めていくうちに、凄くマッチしてきました。
自分が聴き慣れたのか、木村 佳乃さんの朗読の変化なのかはわかりませんでしたが、参考になればと思います。
もし序盤で「あれ?」と思っても、ぜひ聴き進めてみてくださいね!
Audible ナレーション オススメ3:早見和真『店長がバカすぎて』✕ 知愛(ちえ)



あらすじ
谷原京子、二十八歳。吉祥寺の書店の契約社員。超多忙なのに薄給。お客様からのクレームは日常茶飯事。
店長は山本猛という名前ばかり勇ましい「非」敏腕。人を苛立たせる天才だ。ああ、店長がバカすぎる!
毎日「マジで辞めてやる! 」と思いながら、しかし仕事を、本を、小説を愛する京子は──。
全国の読者、書店員から、感動、共感、応援を沢山いただいた、二〇二〇年本屋大賞ノミネート作にして大ヒット作。
※Audible 店長がバカすぎて のあらすじより引用
ナレーション解説
ナレーターはフリーランスの声優・ナレーターの「知愛(ちえ)」さんです。
私はAudible作品を聴いてきた中で一番笑えた作品はこの「店長がバカすぎて」シリーズです。
その要因として、知愛さんのナレーションが作品の雰囲気に凄く合っていることが大きいと感じています。
知愛さん演じる谷原 京子が店長や同僚にツッコミを入れる場面では、声にほんのり皮肉っぽさが加わり、文章以上にコミカルさが際立っていました。
そしてもちろん、もう一人の主役ともいえる店長:山本猛のその変わっているキャラクターも見事に演じられています。
本シリーズのナレーションといえば知愛さんしかいない、と思うぐらいには作品とマッチしていると思いますので、ぜひAudibleで聴いてみてください!
Audibleで聴く『店長がバカすぎて』レビュー
3作目の「さらば!店長がバカすぎて」についてのレビューも書いていますので、良ければ覗いてみてください。

まとめ:ナレーションがすごい作品で”聴く読書”体験を
Audibleでは、声優・俳優による朗読が作品の印象を一変させます。
「読む」ではなく「聴く」からこそ感じられる感情があると思っています。
まずは気になる声から、あなたの“聴く読書”を始めてみてください。
Part2以降も追加しています
他にもAudibleのナレーション視点でオススメの作品はいっぱいありますので、Part2としても記事を追加させてもらっています。
そちらも合わせて作品選定の参考にしていただければ幸いです。
Audibleのナレーションがすごい!オススメ3作品 Part2 はこちらから。
みなさんも、ナレーションがオススメの作品があればコメントなどでぜひ教えてください!


コメント